
より公正で誠実な企業活動に向けて
経営環境の変化に迅速に対応できる組織体制と透明性の高い経営システムを構築し、公正で誠実な企業活動を実践することで社会から信頼される存在を目指します。
企業間競争が激化する中、経営判断の迅速化および企業価値の向上を図ると同時に、持続的な成長のためにはコンプライアンス(法令遵守)の徹底が重要であると認識しており、これを組織的に担保するコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。
この体制の主眼は、
①企業の社会的責任を自覚したコンプライアンスの持続的な徹底を図ること
②当社株主・従業員をはじめとする当社の利害関係者に対して公平かつ迅速な情報開示を行い、透明性の高い経営を維持すること
③経営判断に至る過程および結果の説明責任を果たすこと、④合理的な経営判断に基づく経営の効率性を追求することです。
こうした基本的な考え方の下、公正で透明性の高い経営管理体制を構築するとともに、企業倫理の重要性を周知する従業員教育の徹底を図ってきました。
経営管理組織につきましては、経営環境の変化に迅速かつ的確に対応できるようにフラットな組織、小さな本社機構を意識しています。他方、経営および業務の監視機能としては、監査役の監査機能および職務分掌による牽制機能などを有効かつ最大限に発揮することに努めるとともに、タイムリーディスクロージャーを実施することで、経営の健全性、公平性、透明性を確保し、株主・投資家からの信頼を得ることを目指しています。また、経営監督機能の強化を目的として、独立性の確保された社外取締役の招聘にも努めています。
当社は、監査役および監査役会制度を採用しており、取締役会と監査役・監査役会により、取締役の職務執行の監督および監査を行っています。当社は、各事業所・各グループ会社の自主責任経営体制に基づく独自の経営システムおよび当
社の事業体制にふさわしいコーポレート・ガバナンス体制を構築し、充実を図っています。当社のコーポレート・ガバナンス体制の概要は下図のとおりです。

取締役会・役員体制
経営意思決定機関である取締役会は、代表取締役2名、取締役8名の計10名で構成され、内4名が社外取締役であり、社外取締役については東京証券取引所の定めに基づく独立役員に指定しています。
取締役会は、会社法上、当社の業務執行を決定し、取締役の職務の執行を監督する権限を有しています。なお、取締役の選任決議について、株主総会において、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数をもって行う旨、また、その選任決議は累積投票によらない旨を定款に定めています。また、取締役は15
名以内とする旨を定款に定めています。取締役会の任意の諮問機関として、指名・報酬等検討委員会を設置しています。
指名・報酬等検討委員会
指名・報酬等検討委員会は、主に代表取締役、取締役、監査役および執行役員等の指名および報酬等について審議し、取締役会に対し助言・提言を行う取締役会の諮問機関として、取締役会の決議により選定された独立社外取締役および代表取締役で構成される委員3名以上(過半数は独立社外取締役)で構成され、必要に応じて随時開催されています。社外役員の知見および助言を活かすとともに、指名および報酬等の決定に関する手続きの客観性および透明性を確保しています。
取締役のスキルマトリックス
取締役会が意思決定機能および監督機能を適切に発揮するために、各取締役が有する知識、経験、能力等のうち特に期待する分野を示しています。

監査役・監査役会
当社は、監査役会設置会社であり、定款にて監査役は5名以内と定め、現状は常勤監査役1名、監査役1名および社外監査役2名によって構成され、補欠監査役1名を置いています。監査役スタッフの組織はありませんが、人事総務部、経理部、監査部、リスク・コンプライアンス統括室にて常勤監査役の職務をサポートする体制を取っています。
監査役会は、財務・会計に関する相当程度の知見を有する者を1名以上、一般株主と利益相反が生じるおそれのない独立役員を1名以上選定することを方針としています。
経営会議
経営会議は、取締役会への付議事項や経営執行に関する重要事項の審議をする機関として、当社会長、社長、取締役、常勤監査役、上席執行役員、関東スチール株式会社社長および会長・社長の指名するメンバーで構成され、定例の月1回開催の他、必要に応じて随時開催されています。経営に関する基本方針・重要事項について議論を尽くすべく努力しています。
内部統制システムに関する体制の概要およびリスク管理体制
内部統制システムに関する体制の概要
取締役会が取締役の職務執行を監督し、監査役が取締役の職務執行を監査する体制を基本としつつ、執行役員制度の採用により意思決定・監督機能と執行機能とを分離し、社内規程により機関決定すべき事項を定めるとともに適切な権限移譲を行うことで、監督機能の実効性と業務執行の効率性を高めています。
従業員に対しては、リスクマネジメント委員会の下部組織であるリスク・コンプライアンス部会が実施するコンプライアンス・プログラムを通じて、自主的・自律的なリスクマネジメント、コンプライアンス推進行動を促す一方、代表取締役社長に直属する部署として設置された監査部が定期的に従業員の職務執行を監査することで、使用人の職務の執行が適正に行われることを担保しています。
また、財務報告の信頼性を確保するため、監査部は監査役や会計監査人と連携を図りながら財務報告に係る内部統制監査を実施しています。
リスク管理体制の整備状況
社長を委員長とするリスクマネジメント委員会を設置し、同委員会においてグループ全体のリスクを経営的観点からスクリーニングするとともに、重要リスクを特定・評価のうえで対応部門を決定し、対応部門における対応指示およびその進捗状況のレビューを行っています。
特に個別対応が必要なリスクについては、同委員会の下部組織として部会を置くこととし、リスクに対する重要性認識の変化等に応じて柔軟かつ機動的に対応できる体制としており、現在、コンプライアンスや人権関連リスクに対応するリスク・コンプライアンス部会、気候変動関連リスクに対応する気候変動部会、情報セキュリティ関連リスクに対応する情報セキュリティ部会を設置しています。
取締役会は、リスクマネジメント委員会から定期的な報告を受け、リスクマネジメント体制の運用状況を監督しています。有事の際の対応については、危機管理規程において対応体制や対応手順を定め、社会への影響を最小限に留めると同時に、会社の損失を最小限に留める方策を構築しています。危急な事態が発生し、あるいは発生可能性が検知された場合には、検知された現場より直ちに本社人事総務部に連絡がなされ、本社人事総務部が経営幹部等に情報発信するとともに、発生した事態に即した対応体制を立ち上げることとしており、
いかなる事態が生じても状況を的確・かつ迅速に把握したうえで、機動的かつ臨機応変に対応できる体制としています。
社外役員の選任および独立性に関する基準
取締役10名は、各事業分野に精通した業務執行取締役と、企業経営に豊富な経験を持つ社外取締役2名、法務、コンプライアンスおよびリスクマネジメントに精通した弁護士の社外取締役2名から構成されており、取締役会としての役割・責務を果たすための多様性と適正規模を両立した構成になっていると認識しています。
当社は、会社法並びに東京証券取引所が定める基準に加えて、当社独自の独立性基準を定め、ホームページにて開示しています。
人権の尊重
当社グループは、取引先、地域社会の皆さま、従業員など、すべてのステークホルダーの人権に配慮し、人権尊重の取り組みを推進していく指針として、「共英製鋼グループ人権ポリシー」を定めております。
情報セキュリティ基本方針
当社は、情報セキュリティの確保を最重要課題と考え、情報セキュリティ対策の取り組みを推進していく指針として、「情報セキュリティ基本方針」を定めております。