ともに挑み、ともにつなぐ未来へ
代表取締役社長 坂本 尚吾

株主・投資家の皆様、当社のIRサイトにお越しいただきありがとうございます。
このたび、代表取締役社長に就任いたしました、坂本 尚吾でございます。
まずは、日頃より当社をご支援いただいている株主・投資家の皆さまをはじめ、すべてのステークホルダーの皆さまに心より御礼申し上げます。
私は入社以来、国内鉄鋼事業の営業に携わり、2020年からは山口事業所長、取締役副社長執行役員として経営に参画してまいりました。これからも現場感覚を大切にしながら社員と力を合わせ、“ONE KYOEI”の精神で挑戦を続けながら、共英製鋼グループをより強く、しなやかな企業集団へと進化させてまいります。
当社は、鉄スクラップを原材料に建設用鋼材を製造する電炉メーカーとして、限りある資源を有効に活用し、資源循環型社会の実現に貢献する「エッセンシャル・カンパニー」としての使命を果たしてまいりました。今後も社会に不可欠な存在であり続けることを目指し、私たちは、2026年度を最終年度とする中期経営計画「NeXuSⅡ 2026」のもと、挑戦を続けてまいります。
この中期経営計画では、「グループ内をつなぐ力」「外部とつなぐ力」「次代につなぐ力」という3つの“つなぐ力”を軸に、以下の6つの重点方針を掲げ、取り組みを進めています。
1. 海外鉄鋼事業の強化
北米事業への積極投資とベトナム事業の再構築を進め、世界3極体制を強固にします。
2. 国内鉄鋼事業の競争力強化
事業所間の連携強化で質的向上を図るとともに、最大需要地の関東圏での存在感を高めます。
3. 環境リサイクル事業の拡大
難処理廃棄物への対応力を高め、サーキュラーエコノミーへの貢献を強化します。
4. 無形資産投資の強化
人的資本やブランド価値など「見えざる価値」への投資を通じて、企業価値向上を図ります。
5. ESG経営の推進
「100年企業」を目指し、CO2排出量削減や地域社会への貢献、企業統治のさらなる強化など、各方面の取り組みを進めます。
6. 経営基盤の強化
生産現場の安全性向上、スマートファクトリー化、DX推進や資金調達の多様化など、持続的成長を支える基盤を強化します。
これらの方針は、当社グループが持続可能な成長を遂げるための羅針盤であり、企業価値の向上と社会課題の解決への貢献を両立させるものです。
特に「見えざる価値」への投資については、2024年4月より「エシカルスチール」を軸としたブランディング活動を進めています。「エシカルスチール」とは、電気炉で医療・産業廃棄物を完全無害化処理しながら製造した鋼材について、生産から出荷までトレーサビリティを確保した製品を指します。当社は、1988年から35年以上にわたり、電気炉による鉄の生産工程で発生する数千度の熱を活用して、鉄づくりと医療・産業廃棄物の無害化溶融処理を同時に行うという事業を続けてきました。いつしか私たちにとって“当たり前”となった、この事業の価値を、改めて社会に問うていきます。エシカルスチールは、当社だけの力で生み出すことはできません。当社の事業にかかわるすべての事業者の方々、製品を使用してくださるすべてのお客様が、サーキュラーエコノミーに資するこの活動をともに実践する私たちの「仲間」です。このエシカルスチールの輪を、社内外の人たちと、大きく広げていきたいと考えています。(詳しくは、こちらの特設サイトをご覧ください。)
今後とも、皆さまの変わらぬご支援とご期待を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。