• 35年目の新製品、
  • 「エシカルスチール」
  • はじまる。
  • 35年目の新製品、
  • 「エシカルスチール」はじまる。

日々、人の命を支える病院から出る事業ゴミ。
使用済みの注射針やメスをはじめ、
感染の危険が伴う医療廃棄物。
それらを電気炉で溶かして無害化しながら
原料の一部として
活用し、鉄へと生まれ変わらせる。
そんな事業を、共英製鋼は35年以上にわたって
つづけてきました。

このたび、私たちは医療廃棄物処理から生まれた
鋼材を
「エシカルスチール」と名付けました。
見かけは通常の製品と変わりません。
性能においても通常の鋼材・鉄筋とまったく同じ。
それでも私たちはあえて、
今、これらの製品を「エシカルスチール」と
呼ぶことにしました。

命を支える医療現場から出る“ 負の資産”を、
社会を支える“プラスの力”へと変えていく。
35年前からつづく共英製鋼グループの挑戦に、
今、新しい命が宿ります。

ブランドムービーを見る
  • はじまりは、
  • 砂浜に捨てられた
  • 注射針。
  • はじまりは、
  • 砂浜に捨てられた注射針。

1988年、きっかけはひとつのニュースでした。

山口事業所のとある社員がテレビで目にしたのは
「米国西海岸の砂浜に落ちていた注射針を
歩いていた人が踏んでエイズに感染してしまった」
というショッキングな報道。

ニュース番組を見た社員は思います。

病原菌を死滅させるには800〜1,200度が
必要らしい。
電気炉なら溶鋼温度は1,600度。
炉内温度は数千度あるから、いけるじゃないか。

電気炉による医療廃棄物処理という、
世界にも前例の無いチャレンジがはじまりました。

  • 爆発。
  • ピンク色の煙。
  • 安全と品質への苦闘。
  • 爆発。ピンク色の煙。
  • 安全と品質への苦闘。

廃棄物は回収容器ごと電気炉に放り込めば
一気に溶けるだろう。
そんな単純な考えは早々に打ち砕かれます。
爆発が起きたのです。

幸いにして深刻な事故には至りませんでしたが、
炉から飛び散る廃棄物は注射針や
使用済みのガーゼなど危険を伴うものばかり。

また、ある日は工場から見たこともないような
ピンク色の煙が立ち上がりました。
一口に医療廃棄物といっても、
その内容はさまざまな素材や有機物、
化学物質の混合物です。
それらが予期せぬ反応を起こしたり、
最終的な製品に影響を及ぼしたりする可能性も。

社員たちは日々、
前例のないトライアル&エラーに立ち向かいながら、
不測のリスクを一つひとつ洗い出し、
安全と品質のために適切な対策を講じていきました。

  • 35年を経た
  • 今でも
  • 揺るがぬ価値。
  • 35年を経た
  • 今でも揺るがぬ価値。

共英製鋼グループが、
医療廃棄物処理を手掛けはじめてから35年あまり。
現在では焼却炉の性能向上もあり、
電気炉以外でも医療廃棄物の処理に対応する
事業者が増えてきました。

けれども焼却処理では、
再資源化できずに埋め立て処分される灰、
いわゆる「残渣」が電気炉による溶融処理よりも
多く出てしまいます。

またCO2排出という観点においても、
製鋼という本業の生産工程に廃棄物処理を
組み込む方が合理的です。

社会から出る“負の資産”を、
社会を支える“プラスの力”へと変えていく。
電気炉だからこそ可能な、
揺るぎない価値が今もなおそこにはあります。

  • 「エシカルスチール」
  • に込められた
  • 純度100%の
  • 共英スピリット。
  • 「エシカルスチール」
  • に込められた
  • 純度100%の共英スピリット。

「エシカルスチール」。
その販売量はどれだけ多く見積もっても、
共英製鋼グループが取り組む
事業全体のごく一部にすぎません。
製造に携わるのも山口事業所のみ。

けれども、この「エシカルスチール」を
生み出すための発想と実行の集積にこそ、
共英製鋼のありたい姿が
純度高く結実していると
私たちは考えます。

世界に無数に存在する電炉メーカーの中で、
なぜ共英製鋼グループだけが医療廃棄物処理を行う
鉄づくりを着想し実行できたのか。
エシカルはもちろん、SDGsや環境経営といった
考え方もなかった35年以上前に
なぜ私たちは製鋼という本業の中に
廃棄物処理という社会課題を取り込み
時代に先駆けて新しい価値を
生み出しつづけてこられたのか。

その本質をひもとき、
社員ひとりひとりが再認識し、誇りをもつこと。
「エシカルスチール」は、
そのための大切な背骨となるものです。

  • 「エシカルスチール」だけで
  • つくられた病院が建つ。
  • そんな理想を
  • 叶えるために。

2024年、まずはフープ筋から
「エシカルスチール」としての出荷をはじめます。

本来は、より多くの共英製品が
「エシカルスチール」であるとも言えるのですが、
廃棄物のトレーサビリティや、販売・納入までを
責任をもって自社完結できるプロダクトから
事業をスタートします。

"エシカル"と標榜するからには、
医療廃棄物を処理しているという
事実にとどまらず、
エネルギーや水資源の適正利用や、
人権の尊重などさまざま公正さが求められます。
その覚悟と責任を持つことこそが、
はじまりの一歩となるでしょう。

「エシカルスチールだけでつくられた病院が建つ」

たとえばいつか、そんな理想を叶えるために。
社員一人ひとりが、
今日やれる行動を積み重ねていきます。
共英製鋼グループが
掲げる理念「Spirit of Challenge」とは、
そんな毎日にこそ宿ると信じて。

お問い合わせ

コーポレート・コミュニケーション室