サステナビリティ基本方針

~未来への挑戦~

グループ経営理念のもと、持続可能な社会の実現に向けて

資源循環型事業を通じ、挑戦を続けながら社会の発展と地球環境との調和に貢献する

『エッセンシャル・カンパニー』を目指します。

 社会の発展と地球環境との調和に貢献する『エッセンシャル・カンパニー』を目指すにあたり、経営に持続可能性があることは必須です。サステナビリティ基本方針を実践していくためには、取締役会の監督のもと、当社グループの事業の状況と外部環境の両面から当社の経営に関する課題およびリスクと機会を特定し、対応を策定する必要があります。特に重要と特定された課題はマテリアリティ(経営の重要課題)として2021年度にスタートした中期経営計画「NeXuS 2023」に織り込み、具体的な取り組みとKPIを設定しています。KPI達成に向けて全社マネジメント体制を整備し、各委員会、各部会での議論を通じて業務担当部門が個別課題への対応を進めています。

 なお、マテリアリティは必要に応じて見直しすることとしていますが、当社グループを取り巻く事業のリスクと機会は、毎年リスクマネジメント委員会で議論して見直しをしています。

サステナビリティ基本方針の位置付け

サステナビリティ課題への対応に係るガバナンス体制

サステナビリティ課題への対応に係るマネジメントプロセス

当社グループを取り巻くサステナビリティ課題およびリスクと機会

サステナビリティ課題

リスク  :機

気候変動

温室効果ガス排出規制の強化対応による設備投資の増加

カーボンプライシングの導入によるコストの増加

地球温暖化などに伴う異常気象による操業の停止

自然災害の発生による操業停止

 「 資源循環型事業」に対するさらなる貢献への評判による新たな製品市場
の形成

 CO2排出量の低い製品としての需要増加、販売機会の増加(電炉による
鋼材製造、グリーン鋼材やカーボンフットプリントのラベリング製品)

 自然災害に対する「国土強靭化」製品としての需要増加、販売機会の増加

 平均気温上昇により現場施工の省人化につながるネジ節鉄筋やPC 工法
などユニット製品の需要の高まり

国内における
人口減少社会の本格化

労働人口減少による、人材不足の深刻化
国内鉄鋼需要の縮小
操業技術・技能の断絶
労働人口減少に伴う人材の流動化による有為な人材確保の機会増加
人材育成方法を見直し社員に内在する能力を引き出す機会の増加
人口減少社会の本格化により現場施工の省人化につながるネジ節鉄筋やPC工法などユニット製品の需要の高まり

原材料・副資材の

調達制約

グリーンフレーションの進行によるコストの増加
高炉メーカーの電炉シフトによる原材料(鉄スクラップ)の需給タイト化、品位低下
副資材(電極、合金鉄等)の資源の枯渇、価格高騰、入手困難化、品位低下
水資源の供給不足
低品位鉄スクラップの選別技術の向上による鉄スクラップ供給量の増加
低品位鉄スクラップの活用技術の向上による競争力強化

エネルギー問題

エネルギー資源(LNGなどCO2低排出燃料)の入手困難化、価格高騰
再生可能エネルギー拡大による電力コストの増加
省エネルギー、環境負荷低減操業技術の向上による競争力強化

国内・海外市場の変化

国内供給能力過剰による、販売価格の下落、出荷量の減少
国内人口減少に伴う市場の縮小による、販売価格の下落、出荷量の減少
カントリーリスクによる原材料の価格高騰、収益悪化
経済のブロック化による地産地消ビジネスの価値再評価
社会の価値観の変化による地産地消ビジネスの価値再評価
グローバル展開による成長市場の取り込み

DX等の加速化

サイバー攻撃やシステムの不正利用による情報漏洩やシステム障害
▲ 技術革新に対応できないことによる販売機会の喪失
● デジタル、AI技術の活用による生産性向上

マテリアリティ(経営の重要課題)

 ステークホルダー視点での重要度で導き出した抽出課題から評価と分析を重ねて当社グループが取り組むべきマテリアリティを「快適で安全な社会のために」「美しい地球環境に向けて」「価値創造をともにする皆様の期待に応えるために」「より安全で働きやすい職場に向けて」「地域社会の一員として貢献するために」「より公正で誠実な企業活動に向けて」と特定しました。

 この6つのマテリアリティを中期経営計画に織り込んで、事業活動を通じて当社グループの「ありたい姿」を目指し取り組んでいます。

マテリアリティの考え方

マテリアリティ

NeXuSⅡ 2026におけるKPI

具体的な取り組み

快適で安全な

社会のために

人々の暮らしの中で役割を終えた様々な資源のリサイクルを通じて、地球環境保全に貢献し世界のインフラを支えます。

● 売上高:3,800 億円

● 経常利益:250 億円

● 出荷量:400万トン

 (国内160万トン/海外240万トン)

【 国内鉄鋼 】

● 関東圏におけるプレゼンスの向上

● 加工品事業の強化(川下戦略)

● スクラップ安定調達(川上戦略)

● 付加価値向上の取り組み継続

【 海外鉄鋼 】

● 3極体制のウエイトシフトによる収益力

  強化:北米重視、ベトナム北部強化

【 環境リサイクル 】

● 事業の独自性のブランド化

● 産廃処理ネットワークの再強化

美しい

地球環境に

向けて

当社グループが発生させる地球温暖化効果ガスや副産物を削減するだけでなく、社会で発生する様々な廃棄物をリサイクルすることで、環境負荷の少ない社会の実現に貢献します。

● 2030年度にCO₂国内生産拠点

  排出量を2013年度対比50%削減

● エネルギー原単位 △1.0%/年

● 海外関係会社のCO₂排出量削減に向けた取

  り組み

● CO₂低排出係数燃料への転換

 ・各拠点での省エネルギーの推進

 ・燃料転換

 ・太陽光発電

 ・海外拠点のCO₂排出量削減に向けた取り組

  み

● スラグ、ダストの有効利用

価値創造を

ともにする

皆様の期待に

応えるために

お客様や取引先からの様々な期待と要請に応える製品・サービスを提供することや、環境負荷の低い原材料・資材を調達することで、バリューチェーンを通じた社会への貢献を目指します。

● 加工部門、加工業者向けサポート推進

● 今後増加が見込まれる産業廃棄物への処理

  拡大

● 製品荷積み待ち時間の短縮

より安全で

働きやすい

職場に向けて

労働災害の撲滅や職場環境の整備、多様な人材の登用柔軟な働き方の採用を通じて、安全で働きやすい魅力的な職場を実現します。

● 労働災害ゼロ

● 女性総合職比率15%以上(単体)

● 女性管理職比率3.0%以上(単体)

● 教育研修費:15万円/人(単体)

● エンジニアリング部門強化による各工場の

  安全、安定操業レベルの向上

● 原料検収や生産工程におけるAI導入

● 生産工程における自動化推進

● 人的資本マップに基づく具体的施策の実行

地域社会の

一員として

貢献するために

様々な地域活動や防災活動など地域への貢献を通じて、当社グループが地域になくてはならない存在となることを目指します。

● 社会貢献活動支出額:

  連結当期純利益の0.5%程度

● オリーブ園造園による地域社会貢献

● 地域社会貢献基金、メスキュード医療安全

  基金などを通じた寄付活動の継続

より公正で

誠実な

企業活動に

向けて

経営環境の変化に迅速に対応できる組織体制と透明性の高い経営システムを構築し、公正で誠実な企業活動を実践することで社会から信頼される存在を目指します。

● 東証プライム上場維持

● 取締役会の機能強化(スキルマトリックスの

  充実)

● リスクマネジメント体制の強化

● 各種委員会の体制見直し