本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には次のようなものがあります。これらのリスク発生の可能性を的確に認識し、リスクの軽減と発生の回避、リスクが顕在化した際の迅速な対応にグループの総力を挙げて取り組んでまいります。

 

なお、文中における将来の事項については、有価証券報告書提出日(令和元年6月26日)現在において判断したものであります。

  1. 日本製鉄株式会社との関係について
    本書提出日現在、日本製鉄株式会社は当社発行済株式の25.8%(当社議決権比率では26.7%)を保有する当社の筆頭株主であり、当社は同社の持分法適用関連会社であります。しかしながら、当社は自ら経営責任を負い、独立した事業経営を行っており、今後もかかる経営を継続していく方針であります。但し、同社は当社に対して相応の株式を保有していることから、当社の筆頭株主として議決権行使等により当社の経営等に影響を及ぼし得る立場にあり、同社の利益は当社の他の株主の利益と一致しない可能性があります。
     
  2. 競合による販売価格の変動について
    当社グループの中核事業である国内鉄鋼事業は、競合する電炉メーカーが多数存在し、構造的な供給能力過剰問題を抱えております。よって、今後の鋼材需要動向次第では販売量確保のための競争が高じ、販売価格の下落により当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
     
  3. 原料調達価格の変動について
    近年来急速な経済成長の途上にあるアジア諸国では鉄鋼生産が増大し、鉄スクラップ消費量が増加する傾向にあります。中国においては、低品質の製品(地条鋼)の排除により電炉による生産量や新たな電炉の建設が増加しており、鉄スクラップ価格は今後も高値圏で推移することが予想される一方、中国の需要動向次第で鉄スクラップ価格が大きく変動するものと思われます。こうした要因から、当社グループの主力製品の主原料である鉄スクラップの需給環境により原料価格が大幅に変動し当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
     
  4. 建設需要の減少傾向による影響について
    成熟した日本経済の下、長期的に見て、国内の公共事業、民間建設需要が大きく伸長することは考えにくく、当社グループの主力製品である異形棒鋼の需要もそれに伴い減少することが考えられます。減少した需要を当社グループの努力で補完できない場合は、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
     
  5. 電力問題による影響について
    国内の原子力発電所は現在、一部を除き多くが運転を停止しています。これを受けた東京電力、関西電力、中部電力などが電力単価を引き上げ、電力費の負担は高水準で推移しています。火力発電燃料(液化天然ガス(LNG)や原油)の価格に応じて決定される燃料費調整単価は、エネルギー価格や為替の動向によって上昇する可能性があります。

    これらの結果、電力料金の状況により、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
     
  6. エネルギー価格の高騰による影響について
    世界的にエネルギー(石油、液化天然ガス等)価格が高騰した場合、もしくは為替動向によりエネルギー輸入価格が高騰した場合、当社が製造工程(主として加熱炉)で使用する燃料コストが増加します。また、国内のほぼ全ての原子力発電所が運転を停止している状況下、エネルギー価格の上昇は電力料金の上昇にも繋がっています。その他、石油価格の高騰により輸送コストが増加する可能性があります。間接的には、エネルギー価格の高騰が長期に亘って続いた場合、わが国の経済成長率が鈍化し、建設需要が縮小する可能性があります。これらの結果、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
     
  7. 関係会社所在国のカントリーリスクについて
    当社は、ベトナム社会主義共和国及びアメリカ合衆国に関係会社を所有しています。当該関係会社の業績は、各国内の経済状況、鋼材市況の影響を受け、各国経済状況、鋼材市況が悪化した場合、同関係会社の業績も悪化する可能性があります。また各国の突発的な政情不安、自然災害、あるいは労働災害等により操業停止等の事態に陥る可能性がありますが、日本とは経済事情や商習慣も異なるため、そのような場合には、復旧に予想外に時間がかかることも想定されます。これらの結果、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
     
  8. 自然災害による影響について
    当社グループの工場所在地において大規模な地震、台風等の自然災害が発生した場合、製造設備やインフラへの被害により工場が操業停止に陥る可能性があります。特に臨海又は河川付近の工業地帯に位置する工場については、津波、洪水等の水害に見舞われる可能性があります。各工場では設備・人員両面において防災策を講じていますが、被害を受けた場合、状況によっては当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
     
  9. 設備の故障や事故等による操業停止・損失発生の可能性について
    当社グループにおきましては、高電圧の電力使用による電気炉操業が製造の中核工程であり、その心臓部ともいえる電炉トランスが何らかの事由により故障した場合、操業に大きな支障をきたします。各工場とも日々の設備管理を綿密に行い、滞りなく生産を行っておりますが、中には使用開始後数十年が経過する古い設備も存在します。また、比較的新しい設備であっても、調整ミスあるいは不可抗力により不具合もしくは故障が発生する可能性があり、事故や故障の規模によっては操業停止により業績が影響を受ける可能性があります。また、電気炉で高温溶融する鉄スクラップの選別には、収集業者への指導と受入れ条件の徹底、当社事業所での受入れ検査による異材混入の排除に努めておりますが、水分を含んだ密閉容器の混入などにより、電気炉操業時に水蒸気爆発が発生し、設備の破壊、操業の停止に至る可能性があります。これらの結果、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
     
  10. 大気汚染物質の排出規制について
    当社グループが行っております鉄鋼事業及び環境リサイクル事業は、操業に伴い煙や煤塵が発生します。今後、大気汚染物質に関する研究が進み、排出規制等に変更が生じる可能性は否定できず、その結果、新たな対応の必要が生じた場合には、設備の導入等に伴う支出の増加により、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
     
  11. 産業廃棄物の取扱いに関する規制について
    現在、当社グループでは感染性医療廃棄物を含む産業廃棄物の処理を事業として手掛けております。当然のことながら、その取扱いにつきましては、安全に処理するためのシステムを確立し、日々の操業にも細心の注意を払っております。しかし、今後、行政の指導等により、当社の扱う産業廃棄物の取扱いに関する規制に変更が加えられた場合、内容によっては、その対応に伴う設備導入・体制変更等により、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
     
  12. 生産施設等の固定資産に係る損失発生の可能性について
    当社グループは生産設備や土地をはじめとする固定資産を保有しておりますが、固定資産の収益性の低下、時価の下落等に伴い資産価値が低下した場合には減損損失が発生し、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
     
  13. 有価証券等の価値変動の可能性について
    当社グループが保有する投資有価証券の当連結会計年度末の連結貸借対照表計上額は81億円です。保有する上場株式の株価変動あるいは投資先会社の業績不振等に伴う投資有価証券価値変動により、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
     
  14. 為替相場の変動について
    円安の進行により、エネルギーや各種資材等の輸入価格が上昇する可能性があります。

    また、当社グループの連結財務諸表は海外関係会社の業績及び保有資産等について各国通貨を円換算して作成していることや、当社グループの日本国内各社事業活動の一部において外貨建取引を行っていることから、為替相場の変動によって当社グループの連結財務諸表や業績が変動する可能性があります。

    これらの結果、為替相場の変動により、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。