当社の在ベトナム連結子会社であるビナ・キョウエイ・スチール社(VKS 社)が製造・販売しておりますネジ節鉄筋が、ホーチミン市で日本政府の円借款により建設が進む地下鉄1号線高架部の建設工事に採用され、2013年12月より出荷を開始しました。


VKS 社は当社からの支援を受けて2011年にネジ節鉄筋の製造・販売を開始し、同年9月に第一号受注案件として、カンボジアでのODA 案件であるネアックルン橋建設に採用されましたが、ベトナム国内での本格的な採用としては、このたびの地下鉄建設工事が初の受注となります。

 

ネジ節鉄筋・機械式継手を使用することにより、事前に鉄筋ユニットを組み立てる「先組み」が可能であり、工期短縮・省力化・安全施工・接合品質の面においてベトナム国内で普及している製品・工法に対して優位であることから、今後の普及が期待できます。


VKS 社はネジ節鉄筋を2014年稼動開始予定の製鋼・圧延新一貫ミル完成を見据えた戦略商品に位置付け、これまでベトナム国内の需要喚起のため、ネジ節鉄筋・機械式継手工法の普及活動を展開してきました。このたびの地下鉄建設工事も、その一環として住商鉄鋼販売㈱とともに2011年から技術提案を続け、今般採用のはこびとなりました。今回の供給はSMC Summit 社(住友商事グループのベトナム合弁会社)を通じて行っています。
同工事の対象工区は全長17 ㌔、鉄道の高架部を整備する工区にあたり、構造上太径の異形鉄筋を必要とする部位にネジ節鉄筋が使用されます。一般の異形鉄筋を含む鉄筋の使用量は8万トン強に達するとみられ、2015年頃まで供給が続く見込みです。
 

同工事への採用に続き、ネジ節鉄筋はベトナム中部ダナン-クアンガイ間の南北高速道路建設工事にも採用され、本年1月より納入を開始しました。


新一貫ミルの建設は本年中の稼動開始に向けて着々と進んでおります。VKS 社は20年に亘る鉄筋棒鋼・線材の製造販売の実績が広く受け入れられ、高いブランド力を持つ会社に成長するに至りましたが、この様に差別性の高い商品のマーケットを形成して行くことによって、一層ブランド価値を高めていくことが出来ると考えております。